2007年02月12日

レーニン批判の時代:目次

レーニンの真理論、国家論の誤りはどこから生れ、スターリン、毛沢東へどのように受けつがれてしまったか(帯コピーより)

私は戦前の1930年に岩波文庫版でレーニンの『唯物論と経験批判論』を読みました(当時白揚社版もあった。)が、そこに述べられている真理論には納得できませんでした。『反デューリング論』のそれにくらべて修正であり退歩しているとしか思えなかったからです。……しかしミーチンはじめソ連の哲学者は、……逆にレーニンのほうが進歩していると解釈して、「哲学のミーチン的段階」と名づけてまつりあげ、日本でも永田広志や蔵原惟人が口まねしました。何とも滑稽な光景でした。……
……この真理論についての私の批判は、まず60年に理論同人誌『現状分析』に「真理論におけるレーニンの誤り」を書くことではじまり、さらに『現代の眼』63年10月号の論文「レーニンから疑え」で問題にした。(「レーニン真理論の批判」より)

私は国家権力を一つの組織として考えているうちに、レーニンがエンゲルスの国家論を誤読したためにそれ以後の国家論、スターリンのプロ独裁論や神山茂夫の天皇制論などがいわば「国家機構説」で意思論の脱落していることに気づきました。……この時代の私の仕事は原口清氏の明治維新史研究に影響を及ぼし、62年に書かれた氏の名著『戊辰戦争』の「まえがき」の中には次のように記されている。
「本書の史実の具体的な叙述の背後にある理論的な諸問題についていうならば、本書は、ここ数年来のマルクス主義理論戦線における新しい諸傾向のなかから多くのものを摂取している。」(「レーニン国家論の批判」より)


序論 レーニンのヘーゲル的偏向とその影響〔1〜6〕
レーニン真理論の批判
真理論におけるレーニンの誤り――新版『哲学教程』の書評にかえて――〔1〜3〕

レーニンから疑え
第 1 部
 革命家と政治家の裂目
 レーニンから疑え
  1 ソ連のマルクス主義の中国のマルクス主義への浸透
  2 レーニンのフォイエルバッハへの後退
  3 エンゲルスの真理論のレーニンによる修正
  4 レーニンの矛盾論の持つ欠陥
  5 毛沢東矛盾論はさらに後退する
  6 矛盾論の誤謬は粛清の論理を生む
  7 非敵対矛盾の無理解と国家論の修正
  8 社会主義的賃金論はふみにじられている
 レーニンをどう学ぶか〔1〜3〕
 矛盾論争はなぜ行きづまったか
  1 矛盾論が実践上の課題となる  
  2 非敵対的矛盾は永遠に存在する――ステパニヤン
  3 「調和性」の力も原動力だ――ロージン=トゥガリノフ
  4 原則論者たち――ステファーノフおよび毛沢東
  5 非敵対的矛盾とその「克服」とを同一視――ソボレフ
  6 矛盾論争はかくして自然消滅した
  7 社会主義社会の基本矛盾は何か
第 2 部
 『反デューリング論』をめぐって〔1〜3〕
 マルクス主義における「交通」概念〔1〜6〕
 唯物史観と意思論――観念的な原動力と、原動力の原動力をめぐって、あわせて、柴田高好氏へ――〔1〜6〕
 四つの書評
  エリック・ホッファー『大衆』
  大熊信行『家庭論』
  柴田高好『マルクス主義政治学序説』
  本多秋五『転向文学論』
第 3 部
 弁証法とは何か
  1 エンゲルスの二種類の規定
  2 弁証法的な性質と弁証法とは異る
  3 ミーチン=唯研的偏向
  4 俗流反映論から観念論へ
  5 デューリングとミーチン=唯研との一致
  6 レーニンの誤謬――論理学、弁証法、認識論の同一視
  7 山田宗睦のミーチン批判の弱点

レーニン国家論の批判

マルクス主義の基礎
序論
第一部 弁証法的唯物論と史的唯物論
 第一章 唯物弁証法の発見者ヨゼフ・ディーツゲンをめぐって
  1 「驚異に値する思想」を持った「労働者哲学者」
  2 いまの哲学者は真理と誤謬とを統一においてとりあげない
  3 いかなることに対しても「なぜか?」と質問すべきである ――スターリンの土台根絶論はどうしてうまれたか
  4 自ら進んで対象ととりくまねばならぬ
  5 マルクスは「二分論」スターリンは「三分論」
 第二章 マルクス主義における「生産」の概念
  1 マルクス主義の「生産」は財貨をつくりだすことに限られない
  2 生産過程は「流れと社会的範囲とにおいて」見なければならない
  3 河上肇博士のあやまりとスターリンのあやまりとの一致
  4 櫛田民蔵氏は河上肇博士を批判する
  5 スターリンと「生産力論」
  6 エンゲルスの家族観はあやまりであったか
 第三章 毛沢東の『矛盾論』におけるあやまりはどうしてうまれたか
  1 『矛盾論』への疑問
  2 ソヴェト哲学者のレーニンに対する個人崇拝とその影響
  3 対立物の同一性と差異性に対する同一性との混同
  4 弁証法における相互浸透とそうでない相互浸透との区別
  5 ヘーゲルの否定の否定に対するマルクスの評価

第二部 マルクス主義国家論
 第一章 国家論の二つの曲り角 ――レーニンのエンゲルス誤読とスターリンの機能主義――
  1 スターリン言語学の論理的な欠陥の一つとしての機能主義
  2 マルクス主義の国家論ならびにレーニンのエンゲルス誤読
  3 プロレタリアートの独裁についてのスターリンの機能主義的解釈ならびに日本その他の諸国への影響
  4 プロレタリアートの独裁と労働組合の役割
 第二章 中国における国家論の前進と限界
  1 中国はプロレタリアートの独裁である
  2 労農民主独裁とは何か
  3 毛沢東のふりわけ独裁論はどうしてうまれたか<
 附録 事件の典型としての把握――ミス・マープルに学ぶもの――

マルクス主義国家論に関する手紙――『現状分析』編集委員会へ――
続・国家論に関する手紙
丸山政治学の論理的性格――個人意思・階級意思・国家意思の区別と連関――
国家論への関心
平和委員会への参加
討論し合おう――現代思想研究会に参加した理由――
共産党構改派の党組織論は正しいか
「党員協議会」の解党主義的偏向
posted by liger-one at 15:05| Comment(0) | TrackBack(1) | The Tsutomu Miura Archives | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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