2005年09月25日

ディーツゲン/人間の頭脳活動の本質:目次

三浦つとむの師の一人、ドイツの労働者哲学者ヨゼフ・ディーツゲンの主著の一つ。「この唯物論的弁証法は、……われわれが発見したばかりでなく、そのほかになお、われわれとは独立に、またヘーゲルとさえ独立に」発見した、とエンゲルスが『フォイエルバッハ論』で紹介しているのも本書である(引用は国民文庫版)。これはマルクスやエンゲルスがヘーゲル批判を媒介にして観念論的弁証法から唯物論的弁証法(唯物弁証法)を展開したのに対し、ディーツゲンはカント主義を直接批判するかたちで唯物弁証法を展開したからであり、良くも悪くもそれが本書の最大の特色をなしている。

戦前は『弁証法的唯物観』という題名で改造文庫より出版され(1929、山川均訳)、戦後も岩波文庫(小松摂郎訳、1952)、未来社(社会科学ゼミナール、森田勉訳、1978)などから出版されている(いずれも絶版)。ちなみに季節社版『弁証法・いかに学ぶべきか』(三浦つとむ文庫(1)、1999)のカバーには、中崎章夫訳で近刊が予告されているが(『一肉体労働者の見たる人間の頭脳労働の本質』)、未刊である。

「ディーツゲンの展開している弁証法は、ヘーゲルのそれのような『巨大な建物』ではなく、その骨組ともいうべきものである。しかしそれは正しい基礎の上に、すなわち唯物論の立場においてとりあげられている。またその骨組が素朴に、端的に、具体的な事物を引合いに出して論じられているところに、弁証法を一面的にとりあげて形而上学におちている人たちのこの著作に学ばなければならない理由がある。」
「唯物弁証法の古典として、わたしはこの著作をすべての研究者が一読されるよう希望する。」(「文献いかに読むべきか」、季節社版『弁証法・いかに学ぶべきか』より)


●岩波文庫版目次
・岩波版には『頭脳活動の本質』のほか、「補説の意味で」(訳者のはしがき)「論理学に関する手紙―特に民主主義的・プロレタリア論理学(1880−1883)」と題した一連の手紙が訳出されている。これは息子のオイゲン・ディーツゲンに宛てられたものである。

訳者のはしがき
人間の頭脳活動の本質
 まえがき
 一 序論
 二 純粋理性あるいは一般的思惟能力
 三 事物の本質
 四 自然的科学における理性の実践
  (a)原因と結果
  (b)精神と物質
  (c)力と質量
 五 「実践理性」あるいは道徳
  (a)賢いもの、理性的なもの
  (b)道徳的正
  (c)神聖なもの

論理学に関する手紙
 第一の手紙
 第二の手紙
 第三の手紙
 第四の手紙
 第五の手紙
 第六の手紙
 第七の手紙
 第八の手紙

訳者註
解 説



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