2009年06月16日

モバイル狂時代:「iPhone 3G S」登場

かねてからの噂通り、先日のWWDCで発表された新iPhone「iPhone 3G S」。外観はiPhone 3Gとほとんど変わらないが、「Speed」の頭文字「S」を新たに製品名に冠することで、動作速度の全般的な高速化をアピールしている。通信速度は最大7.2Mbps。CPUのクロック周波数や内蔵メモリもアップし、おそらくはiPhone OS 3.0の恩恵を最も受けられる端末に仕上げられているのだろう。iPhone 3Gでは、OSが2.2にアップデートされるまでは、メモリ不足のために特にSafariのクラッシュ率が非常に高かったが、新OSに加えてハードにも本格的に手が加えられたことで、さらなる安定性が期待される。

OS 3.0単体では提供されないiPhone 3G S独自の改良点としては、

・カメラ
・ボイスコントロール(音声入力)
・電子コンパス

などがあるが、一般のユーザーにはカメラ機能の強化がもっともうれしいだろう。

iPhoneのカメラは、機能面ではマクロ(接写)撮影すらできないほど単純なものだが、その割には意外にそこそこの画質で撮れる上、操作も簡単なので携帯やデジカメよりも気軽に撮影できるというメリットがあった。

iPhone 3G Sでは画素数が3Gの200万画素から300万画素にアップし、オートフォーカスや動画撮影にも対応。動画はトリミングなどiPhone上での簡単な編集やユーチューブへの投稿もできるという。シャッターのタイムラグ(このおかげで変な写真がたまに撮れる)や手ぶれ対応がどうなっているのかはわからないが、簡単な操作はそのままに機能が向上しているのが良い。

日本の携帯電話と比較すれば、マクロやオートフォーカス、動画撮影は当たり前、画素数もすでにデジカメ並のギガピクセルの域に達している日本製の携帯電話に遅れをとってはいるものの、写真や動画を気軽かつ大量に撮りためられるという点では、内蔵ストレージが豊富なiPhoneが優れている。万一ストレージが不足しても、iPhoneならMacやPCにデータをバックアップし、iPhone内のデータを削除すれば、ストレージの空きは簡単に作れるだろう。

iPhone OS 3.0は3月にプレビュー版で公開されていたものとほぼ同じだが、以前から噂されていたiPhoneをモデム代わりに使えるテザリングや、MobileMe経由で無くしたiPhoneを探したりリモートワイプができるなど、いくつかの機能も新たに公開された。テザリングは今のソフトバンクの状態では無理だろうが、日本ではイー・モバイルやウィルコムのように定額かつ安価なソリューションもある。イー・モバイルは通信エリア、ウィルコムはPHSゆえの速度の問題と、一長一短はあるが、現状ではソフトバンクに無理をさせてまでiPhoneでテザリングする必要はないと思う。しかし周辺機器を開発してiPhoneでのワンセグ視聴を実現したソフトバンクだけに、もしかしたら、たとえばデータ通信で協業しているイー・モバイルの通信網を使ってテザリングができるようなソリューションが出てくる・・・かもしれない。それよりも、iPhoneでやっかいな問題の一つだったプッシュメールの問題(※)が、OS 3.0でようやく解消されそうなことのほうがなによりなのだが。

(※)iPhoneで利用できるメールには、(1)ソフトバンクの「i.softbank.jp」、(2)MobileMeまたは旧.Mac(ドットマック)のライセンスで利用可能になる「me.com」「mac.com」、(3)「Gmail」「Yahoo!Mail」などのWebメール、(4)プロバイダーのメールアドレス、がある。要はPOP3やIMAP4などパソコンのメーラーと同様の設定ができるアドレスなら簡単に設定ができるのだが、最大の問題はアドレスによってプッシュ(リアルタイムに随時自動受信)の対応に違いがあるということだった。

(1)では画面に通知が表示されるが着信音やバイブには非対応。受信もメーラー起動後という、いわば疑似プッシュ。(2)はプッシュに対応しており着信音やバイブは鳴るが、(1)のような画面通知はなし。(3)は「Yahoo!Mail」は(2)と同じだが「Gmail」はフェッチ(一定間隔の時間でサーバに問い合わせて自動受信もしくは手動受信)。(4)は「Gmail」と同じでフェッチ。つまりiPhoneのメーラーでは、画面通知と着信音・バイブが同時に行われるアドレスは存在しなかった。もっとも日本でもSMS、auならば「Cメール」がそれに当たるが、海外のように他社と相互にやりとりができたなら、こんな面倒な問題は起きなかったのではと思うのだが。

そのため先人たちは、たとえばGmailから転送して画面表示(i.softbank.jp)と着信音(me.com)を実現するなど、いわゆるJailbreakでの対応も含めてあれこれ知恵を絞っていたのだが、OS 3.0ではMMSへの正式に対応、また(1)でも着信音やバイブに対応するという話もある。とりあえずメール問題はOS 3.0でひとまず解消されそうだ。
posted by liger-one at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | Mac and Windows | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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