2007年01月19日

狂暴な共謀罪(12)懲りない面々

「共謀罪」の通常国会成立を指示=野党に理解求める−安倍首相(時事通信)
(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007011900377)

世論と野党の必死の抵抗で、昨年末に継続審議に追い込まれた共謀罪だが、5度目となる今回は、首相・安倍晋三から直々に指示が出た。与党やその支持団体(例えば日本会議)は、よほど国民から自由を奪い取り、国家への反対意見を封じ込めたいのだろう。

だが、企業でも、「社長のイエスマン」だけで主要なポストが固められた組織では、組織の維持はできてもそれ以上の発展ができず、やがては崩壊の可能性すらあるように、日本という巨大な組織も、自称「改革」という名の反動政策で、国民が「国家のイエスマン」だけで固められるようになってしまっては、国家の体は維持はできても発展はできまい。「改悪」教育基本法や防衛省、共謀罪などでは、現象的には国家秩序は維持できようが、共同体としての国家の発展は、かつてのソ連や現在の北朝鮮のようにゆがんだものになるのではないか。
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2006年10月24日

狂暴な共謀罪(11)一難去ってまた一難

共謀罪の審議、後回し 衆院法務委員会(朝日新聞)
(http://www.asahi.com/politics/update/1023/019.html)

共謀罪の審議が後回しにされたのは、「教育基本法改正案の行方などへの影響を懸念した与党国対の意向」によるものらしい。だが、「信託法改正案の後に共謀罪法案が審議入りする余地はあり、与野党ともその可能性を示唆している」ともあり、状況次第では何が起こるかわからない。

加えて、社民党の保坂展人氏は、「週明けの30日より3〜4日間の弾丸通過を与党が狙っている状況だと感じた」「教育基本法の審議時間をバリバリ稼いで「採決」状況まてもっていき、同時並行で「防衛省昇格法案」を通しておいて、カレンダーが変わる臨時国会の中間点である11月初旬に一斉に衆議院を通すというシナリオもありえる」と指摘している(「危うし、教育基本法の「最速化」シナリオ」(1))。

まさに悪夢のシナリオである。


(1)「保坂展人のどこどこ日記」(http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto)
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2006年10月22日

狂暴な共謀罪(10):最近の新聞

Yahoo!Japanのニュース検索他で最近の新聞記事をざっと調べてみた。Yahoo!の全国紙検索で記事の数を見ると、タイトルに「共謀罪」を含む記事は、10月は毎日5、読売1、産経は0といった具合。産経は6月以降でみても0。いくらなんでも偏りが大きすぎる気が・・・(==;)「共謀罪などで産経の読者が逮捕されるわけがない」とでも考えておられるのだろうか・・・。


・安倍氏「共謀罪」「防衛省」も優先…臨時国会への対応(読売新聞・9/3)(注1)
(http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6600/news/20060903i113.htm)

・教育再生で与党協議会 党首討論18日で調整(産経・10/5)
→「社会保険庁改革関連法案と、「共謀罪」新設が柱の組織犯罪処罰法改正案については、それぞれ与党間、与野党間協議の推移を見極めて対応する。」
(http://www.sankei.co.jp/news/061005/sei004.htm)

・民主「共謀罪」で全面対決へ 過去の政府見解挙げ批判(読売新聞・10/6)

・社説:共謀罪 「必要」の論拠は確かなのか(毎日新聞・10/6)(注2)
(http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061006k0000m070159000c.html)

・共謀罪:創設、攻防再び 条約批准に必要か(毎日新聞・10/9)
(http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/archive/news/2006/10/09/20061009ddm012010004000c.html)

・ことば:共謀罪 (毎日新聞・10/9)
(同上)

・<共謀罪>米の条約留保知りながら外務省「問題ない」と答弁 (毎日新聞・10/20)
(http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061021k0000m010043000c.html)

・<共謀罪>政府vs日弁連 HPで論戦過熱 (毎日新聞・10/20)
(http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061020k0000e040066000c.html)

・「何もしゃべれない社会は嫌だ」 共謀罪に無言の抗議(朝日新聞・10/17)
(http://www.asahi.com/national/update/1017/TKY200610170460.html)

・少年法改正案、今国会成立見送り・政府与党(日経新聞・10/21)
→「「共謀罪」の創設を盛り込んだ組織犯罪処罰法等改正案や……信託法の成立を優先」が理由
(http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061021AT3S2000V20102006.html)

・共謀罪めぐり法務省、外務省、日弁連がネット上で論戦(朝日新聞・10/21)
(http://www.asahi.com/national/update/1021/TKY200610210145.html)

・特報:『共謀罪』法案 今週審議入りか(東京新聞・10/22)
(http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061022/mng_____tokuho__000.shtml)

国民の猛反発を買い、二〇〇三年三月の国会提出以来、成立が見送られ続けてきた「共謀罪」法案。来年七月の参院選を見据え、現在の臨時国会で成立させたいはずの与党だが、なぜか「重要五法案」(注3)からはずしている。野党は「死んだふり」と断定するが、早期審議入りはあるのか。外務・法務両省が反対派の日本弁護士連合会に激しく反論しているのも「アリバイづくり」なのか。


(注1)自民党総裁選前、共謀罪について、「安倍氏は、2000年に国連総会で採択された国際組織犯罪防止条約を批准するための国内法整備である組織犯罪処罰法改正案に関して『イギリスではテロを未然に防いだ。条約を結んでいる以上、国内法を整備する責任は果たしていくべきだ』と」主張している。そんな安倍氏率いる安倍内閣が「重要五法案」(注3)から共謀罪を外しているからこそ、違和感を感じざるをえないのではないか。

(注2)共謀罪導入に関する政府の論拠
「条約の批准には、犯罪の未遂より前の段階で加罰できるように共謀罪か結社罪を導入しなければならない、結社罪は憲法の結社の自由に触れるため共謀罪を創設する、創設して条約を批准しないと、テロ対策や国際犯罪対策で各国が連携を深める中、世界の孤児になる……といった説明を、政府は繰り返してきた。」

(注3)文中の「重要五法案」とは、以下の5つの法案を指す
(1)教育基本法改正案
(2)テロ対策特別措置法改正案
(3)防衛省昇格法案
(4)国民投票法案
(5)北海道道州制特区推進法案
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2006年10月21日

狂暴な共謀罪(9)

共謀罪は10月24日、衆院法務委員会法案審議冒頭に強行採決か!? 2006/10/20(JANJAN)
(http://www.janjan.jp/government/0610/0610190019/1.php)

「18日、日弁連主催の共謀罪反対集会が開催されました。私はパネルディスカッションのコーディネーターをつとめたのですが、下記のような情報を総合すると、共謀罪は10月24日、衆院法務委員会の法案審議冒頭に強行採決される可能性が高いと結論づけるに至りました。」


上記の記事は、筆者の海渡雄一氏による「予測シナリオ」(同上)である。だから、この通りに事が運ぶとは限らない。だが、今月上旬には「『共謀罪』の成立 今国会見送りへ」(東京新聞 10月6日)などという記事が出ていてほっとさせられたのもつかの間、政府の動きには油断も隙もあったものではない。なにせ6月の通常国会の終盤では、失敗には終わったとはいえ、民主党の修正案を「丸飲み」してまで共謀罪を成立させようとしていたくらいなのだから。

政府の共謀罪導入の根拠が薄弱なのは過去にも指摘されていたが、今月も東京新聞が10月6日付特報で報じている(臨時国会で再審議『共謀罪』の論点は)。まして99年3月、政府自身が国連で「共謀罪は日本の法体系になじまない」と主張していたことが明らかになった今となっては(「共謀罪「法原則に合わぬ」 政府、99年に主張」朝日新聞 10月2日など)、共謀罪に対する政府や自民党の執着ぶりがますます異様に思えてくる。ちなみに共謀罪に関する法案提出は、今回の臨時国会で4回目である(==)。何が政府をここまで駆り立てるのか・・・?

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2006年06月02日

狂暴な共謀罪(8)アクロバット国会

5月31日:共謀罪の今国会成立断念 首相が継続審議指示(東京新聞(共同通信))

6月1日:与党が修正案丸のみ 共謀罪、一転成立も(東京新聞(共同通信))
     共謀罪法、民主党案受諾へ 与党一転、今国会成立も(アサヒコム)

6月2日:民主、採決応じない方針 「共謀罪」めぐり混迷(東京新聞(共同通信))
     共謀罪、民主は採決に応じぬ方針(アサヒコム)

継続審議のはずが、1日の夜には一転して民主党案の「丸飲み」に。そして今日の昼には、民主党側の採決拒否でさらに一転。文字通りの「朝令暮改」が繰り広げられたわけである。とはいえ、これはあくまでも継続審議扱いであり、廃案になったわけではない。それに通常国会はまだ2週間以上はある(6月18日が会期末)。小泉首相は本国会の会期は延長しない方針を明言しているが、月末月初のたった3日でこれなのだから、全く油断できない。

ところで今週の『SPA!』(6日6日号)(扶桑社)では、「新聞テレビが報じない[共謀罪]トンデモ議事録」と題した特集が組まれている。本文中から各議員の発言を一部拾ってみよう。

「まばたきであろうとも(中略)、共謀の一部を構成するということは当然であるというふうに考えております」(大林宏法務省刑事局長、保坂展人議員の質問に対して)
(警察の組織的な裏金作りについて問われて)「官庁そのものが(共謀罪で処罰対象となる)団体に当たるとは思いません」(杉浦正建法務大臣)
(その理由)「官庁は犯罪を目的とした団体ではない」(から)(与党)
「米国および英国より犯罪件数を把握することは困難」「国によっては言語も違いますし」(山中あき子外務政務官)


極めつけは、
「もうイヤになっちゃうんですよ。もっと正しく、素直に理解していただきたいと思うんですけどね」
(杉浦法相、日本ペンクラブの共謀罪反対声明に対して)
だろう。

ついでだが、今日の新聞にも「まとまれば何でもいいんだ。問題があれば(法制定後に)改訂すればいい」(東京新聞6月2日付朝刊、「『共謀罪』 一転成立へ」解説での自民党幹部の発言)という発言がある。こんな発言ばかり聞かされていると、ほんとこっちのほうが「もうイヤになっちゃうんですよ」(==;)。
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2006年06月01日

狂暴な共謀罪(7)

共謀罪、一転成立強まる 与党が修正案丸のみ(Yahoo!ニュース:共同通信)

ふとYahoo!のニュースを見ていたら、いつの間にやらとんでもないことに(==;)。31日の小泉首相の継続審議扱い指示で先送り決定かと思いきや、一転して成立が強まったというのだから驚かずにはいられない。継続審議の報道は、反対勢力を油断させるためのブラフだったのかとさえ思えてくる。

アサヒコムの記事(「共謀罪法、民主党案受諾へ 与党一転、今国会成立も」)によると、細田博之国会対策委員長が「『民主党案を基本的にのむ形で解決を図りたい』と提案。」「与党はとりあえず今国会で改正法を成立させ、次の国会で条約の要件にあわせて再修正を図る構えだ」という。

考えたくはないが、「世に倦む日日」で語られていた「予言」が現実味を帯びてきたことにぞっとする。


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2006年05月21日

狂暴な共謀罪(6)

共謀罪法案、成立は困難 議長仲裁、背後に首相の指示(アサヒコム)

■19日の共謀罪の採決が延期された背景には、小泉首相の「鶴の一声」があったからだという。仮に強行採決で国会が空転でもすれば、教育基本法の改悪や国民投票法案の成立に支障が生ずる。ましてマスコミ戦略によるポピュリズム(大衆迎合主義)で高い内閣支持率を得てきた小泉首相や飯島秘書官らにすれば、この判断は至極当然であったはずである。

■もっとも杉浦法相はこのような状況でありながら、今国会での成立をあきらめていないらしい(共謀罪、今国会での成立目指す姿勢 杉浦法相(アサヒコム))。一方、民主党側の幹部は、今国会での共謀罪の成立は困難との認識を示している(共謀罪、今国会での成立難しいとの認識 民主幹事長(アサヒコム)、民主は桶狭間の信長 共謀罪採決先送りで渡部氏(東京新聞))。

■19日の議長仲裁は採決の先延ばしという結果をもたらしたが、まだ廃案になったわけではない。民主党との妥協案成立の可能性も否定できない。数の上では与党が圧倒的である。もし与党側に、たとえ今国会を犠牲にしてでも成立させようという意思と覚悟があれば、採決はできるのだ。異様な国会はまだまだ続く。
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2006年05月19日

狂暴な共謀罪(5)

共謀罪法案、与党が強行採決へ(アサヒコム)

今や衆議院3分の2を占める巨大政党が、「力の多数決」で強行採決を連発しようとしている。これでも本当に「民主主義」国家といえるのか?


(追記)共謀罪の強行採決は、結果的に見送られた模様。ほっとしていいものか、どうなのか・・・。
19日の採決見送り 共謀罪で与党、強行回避(東京新聞)
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2006年05月18日

狂暴な共謀罪(4)

「共謀罪」で対立 与党、19日に採決の構え(東京新聞、5/18)

■連日異様な国会が続く。狂暴な共謀罪だけでなく教育基本法・国民投票法案と、議論を尽くしたとはとても言い難い法案が次々と提出され、あるいは審議入りしている。18日には共謀罪よりも先に医療制度改革関連法案のほうが強行採決されてしまった。民主党は共謀罪が強行採決された場合、衆参両議院での審議を拒否するというが、民主党は基本的に共謀罪を容認しているのだから、自民党から妥協案を出されたらどうなるかわからない。民主党自体が自民党のクローンにすぎない以上、本当は期待をする方が間違っているのかもしれない(自民党案にさらに輪をかけた教育基本法改正案の内容は驚くべきものだ)。だが、共産党も社民党も議席数では全く当てにならない以上、今は何らかの期待を寄せざるを得ないのが悲しくなる。
To be continued...(続く)
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2006年05月13日

狂暴な共謀罪(==)(3)

題名は「狂暴な共謀罪ふたたび」の続きとして(3)とした。また暫定的に「狂暴な共謀罪」というカテゴリを新設しておいた。

狂暴な共謀罪をめぐり、事態が逼迫してきている。自民党は民主党に対し再修正案を提示するとともに、16日の委員会採決を提案してきたが、民主党は対決姿勢を強めているという(「民主党は「共謀罪」16日の採決提案 再修正案提示も民主反発」共同通信05.12)

また、杉浦正健法相は12日の会見で、「テロリストを一網打尽にできるのだからそんないいことはない。犯罪集団に適用する法律で一般の国民には関係ない」と主張し、また適用範囲を限定せよという市民団体や民主党に対しては、「「国際組織犯罪防止条約に反する」と否定的な見方を示した」そうである(「共謀罪「犯罪集団に適用」 杉浦法相が理解求める」共同通信05.12)。

杉浦法相が語った国際組織犯罪防止条約と共謀罪創設との関係については、5月8日付の東京新聞の社説(「共謀罪 与党は数で押し切るな」)にも以下のようにある。

そもそも二〇〇〇年の国連総会で、国際的なテロ組織やマフィアによる犯罪防止のため、国際組織犯罪防止条約が採択されたことによる。既に百十九カ国が条約を締結しており、G8(主要八カ国)でも、米国など五カ国が条約締結を済ませた。

日本も同年に署名という“約束”をしたが、この条約は共謀罪など国内法の整備を求めている。だから、政府は同罪を盛り込んだ関係法案の早期成立を目指しているのである。


国際的な“約束”がある以上、共謀罪の創設は不可欠。反対する方がおかしいというわけである。しかし本当はテロリストなどよりも、市民団体など自民党に対する反対勢力を「一網打尽」にするのが真のねらいなのだろう。でなければ、法律のプロ集団である日本弁護士連合会をはじめ、これほど反対の多い・定義の曖昧な「ザル法案」を執拗に成立させようとするその意図が分かりかねるというものだ。

では自民党のザル法案でなく、適用範囲の制限を求めている民主党案なら良いのか。「世に倦む日日」を見ると、自民党案と民主党案の違いは、消費税率を20%に上げられるよりは10%のほうが「まだまし」かな、と思わされる程度の違いにすぎないのではないかと思えてくる。すなわち「頭の錯覚」である。消費税率をとにかく上げることが目的ならば、国民がそれに納得すれば、目的は達せられたも同然である。共謀罪をとにかく成立させることが目的ならば、たとえ自民党が妥協して民主党案を容認しても、自民党の目的は達せられたも同然である。あとは数年かけてゆっくりと着実に拡大解釈・法律強化に邁進すればよいのだ。そしていつの間にやら自民党案とさしてかわらない、いやそれ以上に危険なものが仕上がるという寸法である。それを防ぐためには、法案自体を葬り去る以外の選択肢はなかろう。

「不当な権力に限って、真実をおそれ、精神の自由を暴力でふみにじる」とは、数年前に出されたある中学教科書に書かれていた言葉だが、今の日本を支配する権力が「不当」かどうかは、この共謀罪一つをみても明らかだと思うのだが。
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2006年05月03日

共謀罪と五大紙

連休明けに採決を巡る攻防が本格化するといわれる共謀罪だが、最近の新聞の報道の動きが前から気になっていたので、少し調べてみることにした。このような凶悪な法案がもし可決されてしまえば、マスコミへの影響も皆無とは到底思えないからである。

■朝日新聞:4月28日付で共謀罪に関する社説を掲載(「共謀罪 乱用の余地を残すな」)。一般記事のサイト内検索では、4月27日を最後に関連記事なし。
■読売新聞:社説なし。一般記事のサイト内検索(検索エンジン:Goo)では4月13日付の海外記事を最後に2件(!)しか表示されない。それも東京(後述)と異なり、国内記事はゼロ。すべて速報ニュース扱い(一週間分のみ保存)らしい。仕方ないのでYahoo!ニュース(全国紙※)で検索すると、4月は「テロ防止「共謀罪」どこまで対象? 与党と民主、対案で攻防 連休明け本格化」が最終記事。5月は「ニュースの言葉」の一つに共謀罪が取り上げられている。
■毎日新聞:社説なし。一般記事のサイト内検索では4月28日を最後に関連記事なし。一方、「地域ニュース」内に「共謀罪:廃案求め要望書−−名古屋の市民団体 /愛知」(5月2日付記事)あり。
■産経新聞:社説なし。一般記事のサイト内検索では4月27日を最後に関連記事なし。
■日経新聞:社説なし。一般記事のサイト内検索では5月2日付記事が最新。
■東京新聞:社説なし。5月2日付「こちら特報部」で与党修正案の検証記事を掲載(『共謀罪』 与党修正案を検証する)。一般記事検索(検索エンジン:エキサイト)では4月29日付記事が最新。先の特報含め全2件。

強行採決の可能性があった4月28日に社説を掲載した、すなわち社としての姿勢を明確にしたのは、朝日ただ一社のみ。また東京新聞では社説はないが、過去にも「特報」欄で共謀罪を取り上げるなど、共謀罪を問題視する姿勢を明らかにしている(社説ではないので、100%社の姿勢とは言い切れないが)。一方、読売・毎日・産経・日経では、もしかしたら過去に共謀罪に触れた社説または特集記事があったのかも知れないが、無料の記事検索では残念ながら知ることができなかった。憲法第19条(思想および良心の自由)・20条(信教の自由)・第21条(集会・結社・表現の自由、通信の秘密)のいずれにも抵触する可能性のあるこの狂暴な共謀罪を、朝日と東京以外の新聞各社はどう考えているのだろうか。

ところで東京新聞の特報(「『共謀罪』 与党修正案を検証する」)では、櫻井よしこも「共謀罪は暗黒社会の到来を意味する。住基ネットと合わせて、権力者が市民を監視する独裁国家になる。一体、誰が何の目的でこんな悪法を通そうとしているのか。市民の自由を守るため、思想信条の違いを超えて、共謀罪成立を阻止しなければならない」と訴えている。櫻井よしこも雑誌等の記事を見ると今ではすっかり右翼のイデオローグ然と化してしまっていて、思想的には好きにはなれないが、少なくとも共謀罪に対する意見は正論であると思う。ただ、彼女が言う「一体、誰が」というのは、突き詰めていけば、その勢力の一つは、彼女が思想的に支持しているであろう改憲論者の政治家、すなわち現在政権を支配している右翼政治家たちということになると思うのだが。


※Yahoo!ニュースの全国紙検索(読売・毎日・産経)は有料なので、Yahoo!IDを持っていてもサービスを購入しなければ本文は読めない(月額1890円)。そのかわり、購入すれば見出しに加え、過去2年分の記事全文と日時も分かる。
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2006年04月29日

4月末=GW直前

■早くもゴールデンウイークを迎える季節になった。今年は前半は天候が崩れそうだが、5月以降は文字通りの五月晴れが望めそうである。もっとも祝日の間の平日は仕事なので、最長9連休などは無理な話だが、それでも天気が良いに越したことはない。

■ところがこういうときに限って不快なニュースが飛び込んでくるからやるせない。

・「共謀罪」法案、28日の採決取り下げ(TBS・News i)
・教育基本法改正案を閣議決定、継続審議の可能性も(アサヒコム)
・自民部会、防衛庁「省」昇格法案を了承(アサヒコム)

教育基本法の改悪も防衛庁の権限強化も問題だが、特に問題なのは「共謀罪」である。見出しを見ての通り、自民党は本来、今日(28日)の採決を目論んでいたのだから。強行採決されていれば、「600以上の犯罪を対象に、その犯罪を実行しなくても、計画を合意しただけで処罰される」(京都新聞「京都弁護士会は共謀罪に反対 衆参法務委員に送付」)ことが合法化されていた。無論、強制採択の危険が去ったわけでは決してない。民主党は修正案の提出を図ったが、それでも615→300である(アサヒコム「民主、共謀罪の修正案提出へ 国際的犯罪に限定」)。また、同時提出されている「サイバー取締まり法案」は、「令状なしでプロバイダーにログの保全を要請できる制度などを創設する」(HotWired「共謀罪・サイバー取り締まり法案、3たび国会提出――犯罪を共謀しただけで罪?」)というもので、この法案と共謀罪とが現在に至るまでセットで提出されてきているのは意味深である。つまりこれは、ネット上でも「共謀罪」が適用されかねないことを意味している。

共謀罪の影響は先般問題になったPSE法(電気用品安全法)の比ではない。当人が法案の中身を知っていようがいまいが、その厄災が誰にでも降りかかる可能性があるのだから。

■それでも「共謀罪ってなあに?(’’)」という人は、以下のリンクを参照してくださいまし。

・共謀罪(キョウボウザイ)ってなんだ?:クイズや4コマ漫画などで共謀罪をわかりやすく解説。(http://kyobo.syuriken.jp/
・政府が執着 『共謀罪』とは(東京新聞3月31日付「特報」)(http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060331/mng_____tokuho__000.shtml)
・きっこのブログ:最新記事(27日)のテーマが共謀罪。おバカマスコミはなんとかならんのか(==;)(http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/)

■ところで先日、アップル純正のオフィススイート「iWork'06」を購入した。気になる点をいくつか。
・AppleWorksやWordと比べても、どうもオブジェクトの取り回しが少し重いように思える。
・作表時、計算機能を使うときに表示される行・列の見出しが文字化け。修正できるのだろうか。
・知ってはいたが、Pages2の縦書きは05同様不可(テキストボックスに文字を流して縦長に変形すれば、タイトル程度なら作れる。)もっともアップルのマーケティングの性質上、縦書き対応は予定があっても相当後回しにされるだろう。ちなみにAppleWorks(旧クラリスワークス)が縦書きに対応したのは、クラリスワークス4以降である。またビジネス文書統合ソフトのクラリスインパクトは、横書きのみに対応していた。
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2006年04月19日

狂暴な共謀罪ふたたび

21日に共謀罪の審議再開 衆院法務委、野党は反発 - (Yahoo!ニュース:共同通信)
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060418-00000203-kyodo-pol)

記事によると、野党の反対にもかかわらず、審議再開の決定を「与党の賛成多数で決めた」という。自民党は何が何でも国民を規則でがんじがらめにしたいらしい。これと愛国心教育の「2点セット」がそろえば、戦争のための下準備は整ったも同然である。愛国心教育で国家意志に自ら進んで従う人間を作り出し、反対者は共謀罪で処罰する。「規律を守る」と「規則を守る」との違いすらよくわからない人々が多いのだから、共謀罪の適用を「合理的」と解釈する人も少なくなかろう。かくして数年も経てば、現代版「天皇を中心とした神の国」(森喜朗)が復活するわけである。故・深作欣二監督の映画『バトル・ロワイアル』で映し出された映像は、近未来の日本で繰り広げられる光景・・・かもしれないのだ。

ところで、数日前からブログの副題に、ドイツの作家・トマス・マンの言葉を引用しているが、彼は戦後アメリカで行った演説で、「自由」について次のように語っている。

自由(フライハイト)は、政治的に解釈すると、何よりもまず倫理的政治的概念であります。内部において自由でなく、自己自身に責任の持てない民族は、外的な自由に値しません。そのような民族は、自由について共に語ることはできません。そして、彼らがこの響きのよい言葉を用いる場合には、その用い方は間違っているのです。(トマス・マン『ドイツとドイツ人』、岩波文庫、強調は引用者)


彼はドイツにおける「自由」について、「世界との、ヨーロッパとの、文明との関係における反抗的な個人主義が、内部においては、奇異の観をもよおすほどの不自由、幼稚さ、鈍感な卑屈さと両立していた」(同上)とも語っているが、このドイツ的「自由」の極限がナチズムとなって結実するに至ったことは、彼の著書を読まずとも容易に想像がつこう。「自由」のために「自由」を失うとは、誠に皮肉な話である。

年々「内部において自由でなく」なっていく日本は、この先一体どうなってしまうのだろうか。
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2005年10月10日

狂暴な共謀罪(==)

現在国会で提出されている法案は郵政民営化法案だけではない。衆議院解散で廃案に追い込まれた法案も次々と再提出されている。その中でも特に問題の法案の一つが、「共謀罪」の創設を含む組織犯罪処罰法の改正案である。

「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」という無駄に長い正式名称を持つこの改正案は、暴力的民主主義とでもいうべき小泉自民党の数の論理で、まともに審議されることもなく国会で成立させられようとしている。しかしそれも、総選挙で国民が自分で自分の首を絞めるようなマネをしたのだから全くやりきれない。いわば有権者の自己責任である。

この改正案に盛り込まれている共謀罪は「現代版・治安維持法」ともいわれ、すでにアメリカではその乱用が問題になっている(<特報>「共謀罪 3度目の国会提出」、東京新聞、10/8朝刊)。この法案が成立した場合、適用次第では会社外で上司の悪口を同僚と言い合っているだけでも、誰かに密告されて共謀罪の適用で逮捕される、ということさえありうるのである。なんとも息苦しい社会ではないか。

東京新聞の10/9朝刊2面、自民党法務部会長の平沢勝英は、「共謀罪の創設は、組織犯罪処罰法改正として行われる。適用対象は、そのまま同法の要件が引き継がれる。具体的には、犯罪を目的とした団体。これまでの同法が適用されたのは、暴力団と詐欺グループぐらい。市民団体や労働組合などの活動に適用されることはない」などと語っているが、近くはマンションでビラを配っただけで逮捕された共産党員の事件を考えても、その信頼性ははなはだ疑問である。

人権を擁護しない「人権擁護」法案といい、障害者を支援しない「障害者自立支援」法案といい、梅雨でもないのにカビの生えた時代に歴史を逆行させようとする自民党の改憲案=現代版「大日本帝国憲法」といい、右翼でもないのに憂国気分にさせられる。
posted by liger-one at 22:19| Comment(2) | TrackBack(1) | 狂暴な共謀罪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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